戸建てに比べてゴミ出しもラクで、セキュリティ面での安心感も強いマンションライフ。とはいえ、便利な反面「知っておくべきことを知らないまま過ごしていた」なんてことも。今回は、避難器具についてのお話です。
いざというときのために覚えておきたい避難経路
イラスト/渡辺コージ
ビジネスホテルに宿泊すると、部屋のドアの内側に「避難経路図」が貼られていますよね。図には非常口や非常階段、避難器具の位置が示されています。
マンションも同じように避難経路がありますが、みなさんは把握していますでしょうか?
もし火事や地震が発生してエレベーターが使えない場合、外へ避難するには非常階段を使うことになります。一般的なファミリーマンションの場合、非常階段は建物の外側についていることが多いですが、タワーマンションや高層の複合ビルでは、おもに建物の内側に設置してあります。
いざというとき、迷ったり慌てたりしないよう、一度は非常階段を使用して外に降りてみることをおすすめします。しかし、災害においては、煙が廊下に充満していたり、玄関の扉が開かないなど、非常階段までたどり着けないことも想定されます。そうしたときのために設置されているのが「避難器具」です。
非常階段が使えない場合は、ベランダから外へ
ABC / PIXTA(ピクスタ)
消防法によって設置が定められている避難器具には「救助袋」や「緩降機」、「避難はしご」など、8つの種類があります。まずは自分の住んでいるマンションにどんな避難器具があるのか調べておきましょう。
マンションで最もポピュラーなのは、写真のようなベランダの「避難ハッチ」に折りたたみ式の避難はしごが設置されているケースです。
この避難ハッチ、必ずしも自分の部屋のベランダにあるとは限りません。1部屋おきに設置されていたり、1フロアに1つだけ設置されているマンションもありますので、避難ハッチがどこにあるか、あらかじめ調べておく必要があります。
自分の部屋のベランダに避難ハッチがない場合は、ベランダを仕切っている壁を蹴破りながら、避難ハッチのあるベランダまで移動。ハッチを開けて、避難はしごを降ろし、階下へ逃げることができます。
実際の避難はしごの使い方や、救助袋、緩降機の使い方を、下の動画で確認してみましょう。
↓ハッチ式の避難はしご(「タスカール」で知られるナカ工業さんの動画)
(動画埋め込み1 避難はしご)
避難はしごは、使ったことがない人でも分かりやすく、直感的に扱うことができますが、足腰の弱いお年寄りは注意が必要です。
↓垂直式救助袋(救助袋のメーカー斎田産業さんの動画)
(動画埋め込み2 救助袋)
救助袋は中がらせん状になっています。体の不自由な方でも使いやすいのがメリットです。訓練は専門家の立ち会いのもと行いましょう。
↓緩降機(四日市市消防本部さんの動画)
(動画埋め込み3 緩降機)
緩降機は、滑車やリールを用い、装着具を付けて自重で降りる器具ですが、操作や注意点が多いため、訓練の際は専門家の指導が必要です。
近年では、ステップに立つだけで降りられる避難機器や、車椅子ごと降下できるバリアフリー対応の機器も開発されています。
地震も火災も決して珍しいことではありません。住民のみなさんで定期的に避難訓練を行い、避難器具がいつでも使える状態にあるか、しっかり点検しておきましょう。
「知ってるようで知らない? マンションの謎 〜その3 マンションの水はどこからやってくる?〜」は こちら
知ってるようで知らない? マンションの謎 〜その4 マンションの避難器具はどこにある?〜
戸建てに比べてゴミ出しもラクで、セキュリティ面での安心感も強いマンションライフ。とはいえ、便利な反面「知っておくべきことを知らないまま過ごしていた」なんてことも。今回は、避難器具についてのお話です。
いざというときのために覚えておきたい避難経路
ビジネスホテルに宿泊すると、部屋のドアの内側に「避難経路図」が貼られていますよね。図には非常口や非常階段、避難器具の位置が示されています。
マンションも同じように避難経路がありますが、みなさんは把握していますでしょうか?
もし火事や地震が発生してエレベーターが使えない場合、外へ避難するには非常階段を使うことになります。一般的なファミリーマンションの場合、非常階段は建物の外側についていることが多いですが、タワーマンションや高層の複合ビルでは、おもに建物の内側に設置してあります。
いざというとき、迷ったり慌てたりしないよう、一度は非常階段を使用して外に降りてみることをおすすめします。しかし、災害においては、煙が廊下に充満していたり、玄関の扉が開かないなど、非常階段までたどり着けないことも想定されます。そうしたときのために設置されているのが「避難器具」です。
非常階段が使えない場合は、ベランダから外へ
消防法によって設置が定められている避難器具には「救助袋」や「緩降機」、「避難はしご」など、8つの種類があります。まずは自分の住んでいるマンションにどんな避難器具があるのか調べておきましょう。
マンションで最もポピュラーなのは、写真のようなベランダの「避難ハッチ」に折りたたみ式の避難はしごが設置されているケースです。
この避難ハッチ、必ずしも自分の部屋のベランダにあるとは限りません。1部屋おきに設置されていたり、1フロアに1つだけ設置されているマンションもありますので、避難ハッチがどこにあるか、あらかじめ調べておく必要があります。
自分の部屋のベランダに避難ハッチがない場合は、ベランダを仕切っている壁を蹴破りながら、避難ハッチのあるベランダまで移動。ハッチを開けて、避難はしごを降ろし、階下へ逃げることができます。
実際の避難はしごの使い方や、救助袋、緩降機の使い方を、下の動画で確認してみましょう。
↓ハッチ式の避難はしご(「タスカール」で知られるナカ工業さんの動画)
(動画埋め込み1 避難はしご)
避難はしごは、使ったことがない人でも分かりやすく、直感的に扱うことができますが、足腰の弱いお年寄りは注意が必要です。
↓垂直式救助袋(救助袋のメーカー斎田産業さんの動画)
(動画埋め込み2 救助袋)
救助袋は中がらせん状になっています。体の不自由な方でも使いやすいのがメリットです。訓練は専門家の立ち会いのもと行いましょう。
↓緩降機(四日市市消防本部さんの動画)
(動画埋め込み3 緩降機)
緩降機は、滑車やリールを用い、装着具を付けて自重で降りる器具ですが、操作や注意点が多いため、訓練の際は専門家の指導が必要です。
近年では、ステップに立つだけで降りられる避難機器や、車椅子ごと降下できるバリアフリー対応の機器も開発されています。
地震も火災も決して珍しいことではありません。住民のみなさんで定期的に避難訓練を行い、避難器具がいつでも使える状態にあるか、しっかり点検しておきましょう。
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