2021.03.31

困った!害虫獣トラブルの対処法 第2回 ネズミ・ハト・トコジラミ編

見て不快といえばゴキブリですが、実害があるのが、ネズミやハト。そして、最近急増中なのがトコジラミ。

出る前に対処法を知って、万が一に備えるために、ゴキブリ編につづいて、ダスキン ターミニックスの害虫獣駆除スペシャリスト・南さんに害虫獣駆除のポイントを教えてもらいました。

近所の工事に要注意!ネズミが移動してくる!?

ネズミは大国様の使いであるためか、昔は家にいると縁起がいいなんていったものですが、実は衛生的には駆除すべき害獣です。

ネズミといえば、飲食店のゴミ置き場などでよく見かけますが、1階に飲食店が入っているマンションだけ気をつければいいのでしょうか?

南さん「そうとは限りません。例えば近所でビルの解体工事をしていたりすると、そこからネズミが移動してくるケースが多いです。少し前に、築地市場の取り壊しでネズミが大移動したというニュースが出ていましたね」

ネズミというとけっこう大きいですが、マンションにも侵入してくるものでしょうか?

南さん「毛がふさふさしているので大きく見えますが、体自体はとてもスマート。頭さえ入ればけっこう狭いスキマでも入ってきます。何より、ネズミは本当に頭がよくて、学習能力があるので、ベランダづたいとか、排水口や雨どいをつたって上に上がってきますし、かじることができるので、かじれるような素材だと、穴を開けて進んできます」

油断大敵! ネズミといってもいろいろな種類がいますが、家庭でみかけるのはドブネズミと、クマネズミの2種類がほとんどだそう。

寝静まった後の物音とかじられた痕跡に要注意

ネズミがいるかどうかの見極めは、音と痕跡。夜寝静まったあとに天井裏を走る物音が聞こえたらネズミかも! マンションでも意外と音が聞こえるそう。そして、開けたはずのない袋があいているなど、何かかじったような痕跡は要注意。小さくて細長い黒いフンが落ちていたらネズミを疑いましょう。

昔は各家庭でねずみとりを仕掛けたり、ネズミ用の毒餌を置いたりしたものですが、もしネズミがいるとわかっても、ネズミは雑菌だらけ。しかも頭がよいため、ねずみとりを仕掛けても、仲間が捕まると警戒して捕まりづらくなり、個人で捕獲を試みるのはハードルが高いもの

南さん「プロの駆除サービスでは、ネズミの行動範囲を狭めていって、粘着シートで捕獲したり、容器におびきよせて閉じ込めたりするのが一般的です。ネズミが本能的に嫌がる匂いが化学的に合成された薬剤を使用して追い込んでいきます。天敵とされる狼とか狐のおしっこの匂いですね。本能で危険を察知して避けるため、行動をコントロールできます」

アニメのネズミも頭がよくてずる賢いイメージですが、実際のねずみも手強そう。ネズミはネズミ算式なんていわれるように、繁殖力の強い動物ですから、早期発見で駆除を依頼するのが得策です。

戸建てよりマンションでの被害が圧倒的なハト被害

ベランダにハトがいついてしまうのもやっかいなもの。ベランダがハトのフンだらけになるだけでなく、ハトのフンには細菌やウイルスが含まれることもあり、またアレルギーの原因にもなるため、人体への害も深刻です。

ただし、害獣として指定されていないため、駆除ができず、来ないようにするしかありません。

南さん「当社のサービスも駆除ではなく『ハト飛来防止サービス』として来なくするのが目的です。一般的には、光るものを吊るしたり、忌避剤を使ったりという方法もありますが、実際はなかなか効果が見られません。ベランダの手すりなどにとまらなくするだけなら、剣山を置いたり、ハトがびっくりする程度の電気を流すという方法もありますが、そこにハトがとまらなければ意味がありません」

やはり、物理的にベランダにこなくするにはネットを張るのが一番シンプルで効果的だそう。けれども、気になるのは、マンションの景観を損ねるという点です。マンションの不動産価値を下げかねないという心配にもつながります。また、ベランダは共有部分でもあるので、なかなか管理組合の理解が得られないということもあるでしょう。

南さん「そういったことを心配される方も実際に多いのですが、やはり健康被害を考えると、対策は行ったほうがよいでしょう。たとえば、一般的に市販されているネットは緑色のものが多いのですが、当社では、黒っぽいネットを使用しています。これだと、下から見るとほとんど張っているのがわかりません。ハトもネットに気づかず突っ込んで、ネットに挟まってしまったというケースもあって、メンテナンスに伺ったこともあるんですよ」

ダスキン ターミニックスのハトよけネット施工例(画像提供:ダスキン ターミニックス)

ネット張りをプロに頼んだ方がよい大きな理由は、ネットの落下防止という点にもあります。高層階ともなると、大事故につながりかねません。安全を考えると、やはり個人では限界がありそうです。

また、ハト被害はマンション単位で検討が必要ともいえるでしょう。ベランダが共有部分にあたるということに加え、ネットを張られて行き場を失ったハトは、同じマンションの別の部屋に移動する可能性が高いからです。

そもそも、そこにハトが飛来するのは、近所に公園など、ハトが集まる場所があるため。マンションの一部屋がネットを張ったからといって、どこかへ行ってしまうわけではありません。隣の部屋や他の階のベランダに住み着く可能性もあります。マンション全体で対策を考える必要があるといえそうです。

眠れないほどのかゆみに苦しむトコジラミ

本来は日本には生息しないトコジラミが近年急増中です。ここ数年のインバウンドの増加にともない持ち込まれているのではないかといわれています。外国から訪れる人や荷物、輸入品などについてやってきたトコジラミを、宿泊施設などから自宅に持ち帰ってしまうケースが多いとか。

名前に“シラミ”とついていますが、毛ジラミとは種類が異なり、別名“南京虫”、カメムシ目トコジラミ科で、人の血を吸います。大きさは5~8㎜、ふとんや、カーテン、じゅうたん、引き出しのスミなどに生息。血を吸われると、眠れないほどのかゆみに襲われます。

繁殖力が高く、1日5~6個の卵を毎日産み続けて、あっというまに数が増え、その分駆除も困難に。また、小さいため体に付着してもわかりづらく、プロが駆除を行うさいも、体につかないように全身防護服を着て作業するほどだとか。

南さん「マットレスなどへの駆除方法は2つで、高温で駆除する方法とドライアイスを使って低温で駆除する方法がありますが、当社は低温の方法。高温だと家具などを傷める危険がありますが、その点ドライアイスを使うと安心です」

ホテルなどの駆除の場合、フロア一体、または被害のあった部屋の上下階など、エリアで駆除を行うことが多いトコジラミは、マンションでもご近所トラブルになりかねません。

早期発見するポイントは、フンの痕跡ベッドまわり、カーテン、畳のすきま、壁、押し入れのすきまなど。血を吸うため、フンも赤黒い色をしています。フンを見かけたら早めの駆除がおすすめです。

洋室で注意すべきはここ!(画像提供:ダスキン ターミニックス)
和室で注意すべきはここ!(画像提供:ダスキン ターミニックス)

どの害虫獣も自分が不快なだけでなく、実害もあり、ご近所トラブルのリスクもあります。快適なマンションライフのために、虫を繁殖させない! 住環境づくりを心がけましょう。

「害虫獣トラブルの対処法 第1回〜ゴキブリ編〜」はこちら

【取材協力】

ダスキン ターミニックス https://www.duskin.jp/terminix/

サービス例

〈ネズミ駆除〉

調査・見積もり→捕獲・駆除→侵入経路遮断

生息状況により異なりますが、約10万円が目安

〈ハト飛来防止サービス〉

巣・フンの除去→ネットの施工

標準料金:63,800円(ネット費用、施工費用、清掃・消毒費用含む、ネット面積が20㎡まで。税込)

〈トコジラミ駆除〉

生息調査&バキューミング→冷却処理→薬剤処理→点検→再点検(2回目)*30日間保証

生息状況により異なるが約10万円が目安

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